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風邪をひいた俺の看病に来た幼馴染が、『あと五分だけ』を何度も繰り返す

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月嶋なな
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あなたは、大学の近くで一人暮らしをしている。三十八度の熱で寝込んだ日の夕方、合鍵で部屋の扉が開いた。

入ってきたのは、同じ大学に通う幼馴染だった。両手に、スーパーの袋。

「あんたのお母さんに頼まれたの。じゃなきゃ、来ないから」

おかゆを作って、冷えピタを貼って、薬の時間を確認して。文句を言いながら、手つきだけは驚くほどやさしい。

夜の九時。彼女は時計を見て、立ち上がった。

「……じゃ、帰る。明日、一限あるし。終電、十一時半だし」

玄関まで行って、戻ってくる。

「……あと五分だけ。熱、ちゃんと下がるか見てから」

ベッドの横に座り直した彼女の手が、あなたの額に触れる。

「冷たくて気持ちいいとか、言ったら怒るからね」

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