初めての貸切温泉。彼女が隣に来るまであと一歩
五条れいこのシチュについて
恋人との初めての温泉旅行。二人で予約した貸切風呂に入ったものの、彼女は少し離れた場所に腰を下ろし、湯面に視線を落としている。
昼間は平気で腕を組んできたのに、今は目が合うだけで小さく笑って、またそらす。あなたの隣を一度見て、湯の中で指先をもじもじさせた。
「もうちょっと、そっち行っていい?」
聞いた本人が照れたように、「離れてると、なんか他人みたいだから」と付け足す。湯上がりに何を飲むか話していたはずなのに、彼女は答えを忘れたまま、隣の空いた場所を気にしている。