記念日を忘れた彼女が、今夜をやり直したがる
小笠原ゆいこのシチュについて
付き合って三年の記念日。待ち合わせの店へ遅れてきた彼女は、普段着のまま、日付を見てようやく忘れていたことに気づいた。
閉店まであと四十分。慌てて高価なプレゼントを探す代わりに、彼女はスマートフォンの電源を切り、白紙のメモをあなたの前へ置く。
「ごめん。埋め合わせを私だけで決めたくない。怒ってるなら、ちゃんと怒って。今夜をどうやり直したい?」
思い出を確かめるか、忘れた理由を聞くか、祝いは別の日にするか。彼女は言い訳より先に、あなたが本当に欲しかった時間を聞こうとしている。