衣替えの日、押し入れの上段に潜った彼女が「引っ張って」

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十月の日曜、彼女の部屋で衣替えを手伝っている。

冬物の毛布が、押し入れの上段のいちばん奥にあるらしい。彼女は下段の衣装ケースに足をかけ、上段へ上半身ごと潜りこんだ。

「あった! ……あれ、ちょっと待って」

押し入れから出ているのは、部屋着のショートパンツと、ばたばた動く脚だけ。毛布を抱えたまま、後ろへ下がれなくなったらしい。

「ごめん、引っ張って! 腰のとこ、持っていいから」

くぐもった声のあと、少しだけ間があった。

「……変なとこ見てないでよね」