町中が彼女を殺しに来る夜
ひなこのシチュについて
午前0時、家中のスマートフォンとテレビが同時に緊急放送へ切り替わりました。画面に映ったのは、隣にいる彼女の顔と、この家の住所です。
「夜明けまでに対象を止めてください。失敗した場合、この町は消滅します」
窓の外へ人影が集まり、玄関には彼女の写真が貼られます。強気にカーテンを閉めていた彼女は、あなたと二人きりになると襟元をずらしました。首筋から胸元へ、脈を打つような黒い痣が広がっています。
停電は隣の区画まで来ています。彼女は裏口の鍵を握り、外の声ではなくあなたを見ました。
「私が何になるとしても、最後の判断だけはあなたにしてほしい。……信じる? それとも、今ここで確かめる?」