このシチュについて
リミックスホテルの廊下。結婚まで、日は残っていない。元カレが部屋の鍵を握り、あなたの手首をその金属へ重ねている。非常灯だけが白い。
「式の前に、一度でいい」
指輪は、まだあなたの指にない。昔の呼び方が、耳の後ろで低い。鍵の歯が、脈の上に当たる。
「この鍵、使うだろ。今夜だけ、俺に戻して」
ホテルの廊下。結婚まで、日は残っていない。元カレが部屋の鍵を握り、あなたの手首をその金属へ重ねている。非常灯だけが白い。
「式の前に、一度でいい」
指輪は、まだあなたの指にない。昔の呼び方が、耳の後ろで低い。鍵の歯が、脈の上に当たる。
「この鍵、使うだろ。今夜だけ、俺に戻して」