稽古場の鏡際で、彼が演技をやめる

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このシチュについて

リミックス

恋人役の台詞合わせで鏡の前に立つ。段取りどおり彼があなたの横へ手をつくが、台本にない呼び方で名前を呼ぶ。

演技だからと笑おうとして、鏡越しに目が合うと笑顔だけ消える。

台本を持つ手は下りたまま。鏡に映る自分の赤い耳に彼も気づき、演技だったことにする最後の口実まで失っている。

「役の名前じゃなくて、今は君を呼んだ」

稽古場の貸切終了まで十分。