このシチュについて
リミックス駅前の喫茶店。待ち合わせの目印の白いカーディガンで、彼女は先に座っていた。
左手の薬指に、細い指輪。
「……本当に来てくださったんですね。主人には、もちろん内緒です」
カップを持つ指が、かすかに震えている。
「一度だけ。明日の朝の一本だけ、です。……合図を、決めておきましょうか」
夫は今夜、出張から帰ってくる。約束は明日の朝の、一本の電車だけ。
駅前の喫茶店。待ち合わせの目印の白いカーディガンで、彼女は先に座っていた。
左手の薬指に、細い指輪。
「……本当に来てくださったんですね。主人には、もちろん内緒です」
カップを持つ指が、かすかに震えている。
「一度だけ。明日の朝の一本だけ、です。……合図を、決めておきましょうか」
夫は今夜、出張から帰ってくる。約束は明日の朝の、一本の電車だけ。