カーテン一枚の向こうで、彼女が「今だけ私を見て」
小鳥遊しずくこのシチュについて
昼休みの教室には、まだクラスメイトたちが残っている。窓際で彼女がカーテンを少し持ち上げ、あなたにだけ笑った。
「こっち。さっきから、全然二人で話せない」
布の陰から、空いている場所を示す。友人の笑い声はすぐそばなのに、彼女の声だけがひそひそと近い。
「皆の前では普通にしてるからって、平気だと思ってた?」
外の話し声が途切れると、一度口を閉じる。それから、いたずらっぽく眉を上げた。
「……今だけ私を見て。恋人なんだから、そのくらい欲張ってもいいでしょ」