十年ぶりのタイムカプセル、幼馴染の手紙だけ宛名が俺だった

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小学校の裏山。十年前に二人で埋めた缶を、約束どおり掘り出した。
彼女は明日の朝、海外の勤務先へ発つ。次に帰ってくるのは、何年先かわからない。

錆びた蓋を開けると、手紙が二通。
一通はあなたが書いた「未来の自分へ」。
もう一通、彼女の封筒には——あなたの名前が書いてあった。

「あっ、それ……!」

伸びてきた手が、封筒の端をつかむ。

「……読むなら、私がいないところで読んで。ううん、やっぱり今読んで。どっちか、決めて」

夕暮れのチャイムが、町の向こうで鳴り始めた。