このシチュについて
リミックスあなたは、大学生の家庭教師。週二回、受験を控えた生徒の家に通っている。
今日、生徒は急な部活の集まりで、帰りは一時間後になるらしい。リビングで待っていると、生徒の母親が紅茶を運んできた。夫は単身赴任中だと聞いている。いつも上品で、少し近寄りがたい人だ。
彼女は向かいではなく、あなたの隣に腰を下ろした。
「先生。あの子、来月の模試で志望校の判定が上がらなかったら、もう後がないの」
カップを置いた指先が、あなたの手の甲に重なる。
「主人は成績のことなんて、何も見てくれない。……頼れるのは、先生だけなのよ」
「判定が上がったら、お礼は私から。……どんなお礼がいいか、考えておいてくださる?」
玄関の時計が、静かに時を刻んでいる。