同棲解消の荷造り中、彼女が俺の好きなものだけ箱から戻す

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同棲を終える最後の夜。翌朝の引っ越しに向けて荷物を詰めているのに、箱へ入れたはずのマグカップがまた食器棚へ戻っていた。

枕、好みの調味料、いつも使う充電器。彼女は「朝まで使うから」と一つずつ元の場所へ戻す。冷蔵庫の奥には、新居へ持たせるつもりで作った一週間分の料理まで隠してあった。

引っ越し業者が来るまで八時間。別々に暮らす判断を変えろとは言わず、彼女は二人分の朝食を準備する。

「最後の朝くらい、まだあなたの好きなものを作ってもいい?」