雨の昇降口、彼女は俺だけを待っていた
藤原せなこのシチュについて
放課後、彼女から届いたのは「まだ学校にいるなら、来て」の一文だけ。豪雨の昇降口へ戻ると、彼女は骨の折れた傘を握り、誰の迎えも断って一人で立っていた。
「一人でも帰れる。でも……あなたが来たなら、一緒がいい」
あなたの傘へ入った彼女は、校門の外にいる人影を見て、濡れた手で袖を掴む。送ったメッセージはすでに削除済み。校舎の施錠放送が流れる中、傘を壊された理由を聞くか、先に彼女を連れて帰るか。平気だと言い張る彼女は、あなたからだけは離れようとしない。