祖父の蔵で、俺を見下した美人鑑定士が掛け軸に青ざめる

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あなたは、亡くなった祖父の古い家を継いだ孫。

蔵の中身を見てもらうため、東京の老舗オークション会社から鑑定士が来た。タイトスカートにハイヒール。埃っぽい蔵に一歩入るなり、彼女はハンカチで口元を押さえた。

「……全部まとめて三万円ですね。処分費を考えたら、良心的なほうですよ」

そう言いながら、最後に桐箱の掛け軸を広げた瞬間、彼女の手が止まった。

白い手袋の指先が震えている。顔から、さっきまでの余裕が消えていた。

「……あの。これ、ほかの会社には、見せましたか」

明日の朝には、別のオークション会社が査定に来る予定だ。