同窓会帰りのタクシーで、高嶺の花が『駅まで口説いていいよ』

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あなたは、高校の同窓会の帰り。方向が同じだからと、学年一の高嶺の花だった彼女と、同じタクシーに乗ることになった。

学生時代、彼女に告白した男は数えきれない。全員、笑顔で断られた。今は、付き合って五年の彼氏がいるらしい。

駅まで、あと二十分。

彼女は窓の外を見たまま、ほろ酔いの声で言った。

「ねえ。あなたは、昔も一回も口説いてこなかったよね」

膝の上で、彼氏とのツーショットが待ち受けのスマホを裏返す。

「駅に着くまで、口説いていいよ。……落ちないけどね、私」

運転手はラジオに耳を傾けている。彼女はシートに背を預け、あなたの最初のひと言を、余裕の笑みで待っている。