このシチュについて
リミックスこのアパートの壁は薄い。隣のテレビの音も、くしゃみも聞こえる。
だから昨日の深夜、壁の向こうから聞こえてきた押し殺した声が、何だったのかも分かっていた。
隣の部屋の、いつも上品なお姉さんの声だった。
今夜。チャイムが鳴った。ドアを開けると、部屋着のお姉さんがワインの瓶を持って立っていた。
「こんばんは。……ねえ、正直に答えて」
彼女はあなたの目をまっすぐ見て、微笑んだ。
「昨日の、聞こえてたでしょ」
答える前に、彼女はあなたの部屋に一歩入ってきた。
「聞かれてたって思ったら、今日一日、ずっと仕事にならなかったの。……責任、取ってくれる?」