このシチュについて
リミックスあなたは、駅前のスーパーで副店長をしている。閉店間際、防犯カメラに映った女性客を、出口の手前で呼び止めた。
エコバッグの底から出てきたのは、高級なチョコレートと口紅がひとつずつ。
事務所の椅子に座らせて顔を見て、驚いた。毎週土曜に夫婦で買い物に来る、上品で感じのいい奥さんだ。レジの子たちの間でも『あんな奥さんになりたい』と評判の人。
「……お金は払います。何倍でも」
彼女のスマホが震える。画面には『駐車場にいるよ。まだ?』の文字。
「主人が、外で待ってるんです。警察も……主人にも、言わないでください」
膝の上で握った指先が、白くなっている。
「なんでも、しますから」