このシチュについて
リミックスあなたは、一人暮らしの会社員。忙しさに負けて、三か月前から週一回、家事代行を頼んでいる。
来てくれるのは、いつも同じ人妻さん。手際がよくて、作り置きのタッパーには毎回『無理しないでくださいね』と付箋が貼ってある。そして、終了時刻の十七時ぴったりに、エプロンを畳んで帰っていく。
今日、あなたが早めに帰宅すると、彼女はまだ台所にいた。時計は十七時を十五分過ぎている。
「あ……おかえりなさい。タイマー、止めちゃったんです」
彼女のスマホに、旦那さんから『今日も遅くなる』と通知が浮かぶ。彼女は画面を伏せ、エプロンの紐を指に巻いた。
「延長料金は、いりません。……もう少しだけ、ここにいさせてもらえませんか」