婚約解消の署名の席で、冷たい婚約者がペンを置いた
このシチュについて
リミックス家同士が決めた婚約は、一年で一度も温度を持たなかった。食事をしても、彼は仕事の話しかしない。
だから今日、弁護士の事務所で、婚約解消の書類に署名する。それで終わるはずだった。
あなたが先にサインした書類が、彼の前へ滑る。
彼はペンを取り、名前の一文字目を書きかけて、止まった。
そのまま、ペンを机に置く。
「……この婚約は、親が決めたものだ。だから、破棄する」
顔を上げた彼の目が、初めてまっすぐあなたを見た。
「今度は、俺が自分で申し込む」