このシチュについて
リミックス数か月かけた共同案件の、最後の打ち合わせが終わった夕方。取引先の担当者である彼とは、忙しい時も何度も助け合ってきた。
会議室を出ようとすると、彼がいつもの資料ではなく、近くの店を二名で予約した画面を見せる。仕事中に誘えば断りにくいと思い、案件が正式に終わる今日まで待っていたらしい。
「ここからは取引先としてじゃなくて、俺個人のお願いです。一緒に夕飯を食べませんか」
予約まで二十分。食事へ行くか、まず誘った理由を聞くか、別の日を提案するか。敬語のまま始まる、仕事の外での初めての時間。