このシチュについて
リミックス記念日の夜、彼の部屋へ着くと「キッチンはまだ駄目」と声がした。けれど、皿へ落ちた苺の音だけは隠せなかった。
「……笑うなら、味を見てからにして」
傾いたケーキ。生クリームのついた袖。冷蔵庫の扉の隙間には、失敗したらしいもう一皿。
彼は二本のフォークを出し、形のいいほうをあなたへ差し出す。日付が変わるまで、あと一時間。
記念日の夜、彼の部屋へ着くと「キッチンはまだ駄目」と声がした。けれど、皿へ落ちた苺の音だけは隠せなかった。
「……笑うなら、味を見てからにして」
傾いたケーキ。生クリームのついた袖。冷蔵庫の扉の隙間には、失敗したらしいもう一皿。
彼は二本のフォークを出し、形のいいほうをあなたへ差し出す。日付が変わるまで、あと一時間。