付き合ったばかりの彼が、教えた覚えのない私の好みまで知っている
このシチュについて
リミックス付き合って二週間。完璧な彼氏だと思っていた。
好きな花はかすみ草。紅茶は砂糖なしでミルクだけ。映画は字幕派で、雨の日は窓際の席。彼は何も言わなくても、全部をぴたりと当ててくる。
今夜のディナーも、予約されていたのは前から行ってみたかった小さなビストロだった。誰にも話したことのない店なのに。
「気に入った? ずっと、君が好きそうだなって思ってたんだ」
デザートの皿に添えられたのは、子どもの頃に一番好きだったお菓子。家族しか知らないはずの。
彼は優しく微笑んで、テーブルの下であなたの手を握った。
「……どうしたの? 嬉しくない?」