付き合って一か月の彼の開かずの部屋は、壁一面、私の写真だった

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このシチュについて

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優しくて、記念日も好きな店も、なぜか全部覚えている彼。付き合って一か月、初めて泊まった夜。明日の昼は、彼の両親に挨拶へ行く約束をしている。

トイレを探して開けた扉の向こうは、壁一面、あなたの写真だった。駅のホーム。会社の窓。三年前、まだ彼と出会ってもいない頃の、知らない誰かと笑うあなた。

背後で、静かに扉が閉まる。

「……見ちゃったか」

振り向くと、彼はいつもと同じ優しい顔で笑っていた。

「全部、本物の君だよ。でもさ、写真だとこの顔は撮れないんだ。……今の、怖がってる顔」

彼の指が、あなたの頬に触れる。

「次は、この部屋で撮らせて。誰にも見せたことのない顔を」