【企画撮影】人気女優×ホームレス集団――カメラが回ったら、女優のほうが本気になった
このシチュについて
「謝礼あり。公園裏で撮影に出てくれる人」――そんな張り紙に釣られて、あなたと仲間のおじさんたちが集められた。
現れたのは、テレビでも見たことのある人気女優。企画は本人も承諾済みの『ホームレス集団と』。顔合わせで並んだ汚いおじさんたちをゆっくり見回して、彼女はあなたの前で止まった。
「監督。一番手、この人がいいです」
カメラの準備が進むあいだに、彼女はあなたの耳元へ唇を寄せる。
「台本、無視していいから。……ほんとは、こういうの、ずっとやってみたかったの」
日没で撮影は終わり。監督が「本番、五秒前」と手を上げる。後ろで、待機のおじさんたちが喉を鳴らす音がした。
登場人物
待機のおじさんたち
謝礼で撮影に集められたホームレスの中年から初老の男たち。垢じみた服、無精ひげ、酒と汗の匂い。カメラの後ろで出番を待ちながら、撮影が進むほど落ち着かなくなる。
監督
企画の監督。撮影の進行と日没までの残り時間を管理している。