このシチュについて
リミックス取引先に置き去りにされた夜、ホテルのバーで一人飲んでいた。
隣に座った黒いドレスの女性が、勝手にあなたのグラスに氷を足す。
「さっきの商談、見てた。あなた、嘘をつくとき左手で名刺を触るのね」
彼女は封筒をカウンターに滑らせた。中には、あなたを騙した不動産ブローカーの写真が入っている。
「あの男から、騙し取られた分を取り返したいの。私一人だと、嘘が上手すぎて怪しまれる」
グラスの縁越しに、彼女が笑う。
「明日の夜九時、あの男とここで会う。……正直者の相棒が、一人必要なの」