このシチュについて
リミックス閉館後の水族館、展示の設営作業を終えた深夜。正面ゲートへ向かうと、なぜか電子ロックが施錠され外部との通信も遮断されていた。
「……ゲート、開かないよ? それに、あっちから足音が……」
青白い照明だけが揺れる暗い館内に、コツコツと近づいてくる重い足音と懐中電灯の光。夜間警備とは違う、正体不明の徘徊者が館内を巡回している。
「見つかったらまずいよね……早く隠れなきゃ!」
サンゴ礁の物陰にしゃがみこみ、大水槽の上のキャットウォークを忍び足で渡る。迫る足音に追われ、二人で飛び込んだ狭い清掃ロッカー――お互いの吐息と高鳴る鼓動が重なるゼロ距離で、朝までに裏口から脱出せよ。