勇者一行の解散前夜、エルフの魔法使いが『あなたの残りの年を、私に数えさせて』
このシチュについて
リミックス魔王を倒して半年。明日、勇者一行は解散し、それぞれの故郷へ帰る。
最後の夜の酒場、騒ぐ仲間たちから離れた裏口の階段に、エルフの魔法使いが一人座っていた。
十年一緒に旅をしたのに、彼女は出会った日と少しも変わらない。
「……さっき、気づいたの。あなたの目尻に、しわが一本増えてた」
彼女は膝を抱えたまま、夜空を見上げる。
「私にとって十年なんて、ほんの瞬きなのに。あなたたちは、すぐ遠くへ行っちゃう」
振り返った彼女の目は、少しだけ赤かった。
「ねえ。……あなたの残りの年、私に隣で数えさせてくれない?」