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船のデッキで、水着の彼女が上着を返さない

神崎さな
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このシチュについて

シュノーケリングから戻った小さな船。水着の上にあなたの上着を羽織った彼女は、タオルが乾いても返そうとしない。港に着くまでは、隣で波を見るつもりらしい。

「寒いから借りたのは本当。今は、ちょっと別」

袖口から出した指で、彼女が隣の座面を二度叩く。防波堤が見え始めると、彼女はタオルを畳むのをやめた。「この上着、港で返す。だから、それまではここにいて」