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ベランダ越しに晩酌してた隣人が同じ会社の先輩だと分かったら、『仕切り板、外しちゃおっか』と部屋着のまま乗り込んできた

水無瀬かれん
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このシチュについて

金曜の夜、ベランダで缶ビールを開けるのが習慣だった。

仕切り板の向こうの隣人も同じらしく、顔も知らないまま「乾杯」と缶を鳴らすのが三週目。

今夜、仕事の愚痴を言い合っていて、気づいた。同じ会社。同じフロア。

仕切り板の端から顔をのぞかせたのは、社内で『氷の先輩』と呼ばれている、あの人だった。

「……うそでしょ。あなただったの」

数分後、インターホン。キャミソールにパーカーを羽織っただけの先輩が、缶を二本持って立っている。

「仕切り板越しじゃ、もう話しにくいでしょ。……入れて」

月曜日には、また会社で会う。