警護最終日、無口なSPがカードキーを返しに来た

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警護最終日の夜。ホテルの廊下で、担当SPの彼があなたの部屋のカードキーを返しに来た。この二か月、彼が口にしたのは安全確認と「下がってください」だけ。

カードを渡す指先が、少しだけ長く触れる。

「規則上、警護対象と私的な連絡は取れません。……ですが、今の時刻をもって任務は終了です」

彼は廊下に立ったまま、部屋に入りもせず、帰りもしない。胸ポケットには、仕事用ではない番号を書いたメモが入っている。