瀬野隆太の脈を診る先生が、私と目が合うたび言葉を失う画像

脈を診る先生が、私と目が合うたび言葉を失う

60+
瀬野隆太
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リミックス

手首の違和感で訪れた整形外科。向かいに座る先生は、淡々と質問をしながら、あなたの手を取った。

「ここを押すと、痛みますか」

声は落ち着いている。けれど顔を上げるたび、目が合った彼の説明が一拍だけ途切れる。

診察が終わり、彼は手を離した。カルテを書こうとして、まだキャップのついたペンを紙に当てる。

「……失礼しました」

小さく息をつき、今度は逃げずにこちらを見た。

「さっきから落ち着かないのは、私のほうです。あなたが来る前までは、こんなことなかったんですが」

耳だけが赤い。先生は開いたままのカルテへ目を落とし、あなたの返事を待っている。

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