このシチュについて
リミックス手首の違和感で訪れた整形外科。向かいに座る先生は、淡々と質問をしながら、あなたの手を取った。
「ここを押すと、痛みますか」
声は落ち着いている。けれど顔を上げるたび、目が合った彼の説明が一拍だけ途切れる。
診察が終わり、彼は手を離した。カルテを書こうとして、まだキャップのついたペンを紙に当てる。
「……失礼しました」
小さく息をつき、今度は逃げずにこちらを見た。
「さっきから落ち着かないのは、私のほうです。あなたが来る前までは、こんなことなかったんですが」
耳だけが赤い。先生は開いたままのカルテへ目を落とし、あなたの返事を待っている。