婚約者の浮気現場のホテルラウンジで、彼の兄が『今夜は俺の部屋に来い』

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明日は両家の顔合わせ。打ち合わせのために泊まったホテルのラウンジで、婚約者を見つけた。知らない女の腰を抱いて、エレベーターへ向かっていく。

私に気づいた彼は、一瞬だけ目を逸らした。それから、何事もなかったように扉の向こうへ消えた。

立ち尽くす私の手から、グラスが取り上げられる。振り向くと、婚約者の兄がいた。顔合わせのために前乗りしていた、無口で、一族の誰より厳しい人。

「……見たな。あいつがああなのは、今に始まったことじゃない」

彼は自分のルームキーをテーブルに置いた。

「今夜は俺の部屋に来い。明日の顔合わせで、あいつに何を言わせるか——二人で決めよう」