花屋の店先で、彼が私に花を贈る

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夕暮れの花屋で、常連の彼が亡き妻へ贈る白い花束を受け取った。その花束は大切そうに抱えたまま、今日はもう一輪、あなたが店先で育てている花を選ぶ。

「これは、あなたに贈りたい。会計を、分けてもらえますか」

婚約を解消して店を継いだあなたへ、彼は余計な励ましを言ったことがない。好きな花をまだ知らないから、いつもあなたが世話をしているものにした、と少し困ったように笑う。

閉店の札に目を留めても、彼は帰らなかった。

「明日は花を買う用事がないんです。それでも、あなたに会いに来ていいですか」