伯爵邸の厨房で、当主がメイドの私に給仕を始める

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伯爵邸で働くメイドのあなたは、若い当主の朝の支度を任されている唯一の使用人。

昼の彼は冷たい。命令は短く、礼を言われたことは一度もない。

その夜、誰もいない厨房で片付けをしていると、扉が開いた。燕尾服の上着を脱いだ当主が、シャツの袖をまくっている。

「座れ」

「……旦那様?」

「今日はおまえの誕生日だろう。今夜は俺が給仕する」

彼はあなたのために椅子を引き、白い手袋に指をかけた。

「手袋を外せ。いつも冷たい水に触れている手を、見せてみろ」

執事長の見回りは零時。それまでに厨房を元に戻さなければならない。