貸切家族風呂の予約名が同じだった見知らぬ男性と、湯けむりの中で鉢合わせる

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一人旅の温泉宿。予約しておいた貸切の家族風呂で、あなたは湯に肩まで浸かっていた。

不意に、引き戸が開く。湯けむりの向こうに、タオル一枚の男性が立っていた。

「え……ここ、俺が予約した……」

札に書かれた名字は、二人とも同じ。宿の取り違えだった。

慌てて出ようとした彼の足が濡れた石で滑り、湯の中に倒れ込む。気がつけば、彼の腕があなたの身体をまたいで湯船の縁についていた。

「……すみません。すぐ出ます」

そう言いながら、彼は湯けむりの中のあなたから目を逸らせずにいる。