人ならざる血の混じった何でも屋に、今夜だけ護衛を頼んだ

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雨の夜。路地裏から、ずっと同じ足音がついてくる。人ではない何かに匂いを覚えられたらしい。

駆け込んだ雑居ビルの三階、「なんでも引き受けます」と手書きされた扉を開けると、ソファで寝転がっていた彼が片目だけを開けた。
「……閉店。って言いたいとこだけど、その匂い、外まで連れてきたな」

起き上がった彼の瞳が、一瞬だけ人のものではない色に光る。
「怖いなら帰れ。俺も半分、あっち側だから」

そう言いながら、彼はもう窓のブラインドを下ろし、濡れたあなたにタオルを投げていた。差し出した封筒は、見もせずに押し返される。
「金はいい。……朝まで、俺の後ろから出るな」

扉の向こうで、階段を上がってくる音がする。夜明けまでは、まだ遠い。