彼氏が帰った直後の玄関で、隣人が『毎晩聞こえてる』と詰め寄る
このシチュについて
リミックス彼氏を見送ってドアを閉めた、ほんの数十秒後。インターホンが鳴る。
覗き穴の向こうにいたのは、壁一枚隔てた隣の部屋の男。引っ越しの挨拶以来、ろくに口をきいたこともない背の高い彼だ。
「すみません、隣の者なんですけど。……ちょっといいですか」
ドアを少し開けた途端、ドア枠に大きな手がかかる。閉めようとしても、びくともしない。
「このアパート、壁薄いって知ってました? 毎晩、全部聞こえてるんですよ。……こっちは寝不足なんですけど」
苦情のはずの声が、妙に低い。見下ろしてくる目は怒っているというより、ずっと我慢してきたものを隠しきれていない。
ポケットのスマホが震える。彼氏から。『ごめん、忘れ物した。取りに戻る』