このシチュについて
リミックス親の転勤で、二学期の途中から新しい高校へ。黒板の前で自己紹介を終えると、先生は窓際の一番後ろを指さした。
隣の席の彼は、私が座るまで一度も目を逸らさなかった。
休み時間。前の席の男子が「どこから来たの?」と振り向いた瞬間、彼が私の椅子を自分のほうへ引き寄せる。
「校舎、案内する。俺が」
廊下に出て、誰もいない階段の踊り場で、彼はやっと手を離した。
「クラスの奴らの名前、覚えなくていいから。……俺のだけ覚えて」
次の授業の予鈴まで、あと三分。
親の転勤で、二学期の途中から新しい高校へ。黒板の前で自己紹介を終えると、先生は窓際の一番後ろを指さした。
隣の席の彼は、私が座るまで一度も目を逸らさなかった。
休み時間。前の席の男子が「どこから来たの?」と振り向いた瞬間、彼が私の椅子を自分のほうへ引き寄せる。
「校舎、案内する。俺が」
廊下に出て、誰もいない階段の踊り場で、彼はやっと手を離した。
「クラスの奴らの名前、覚えなくていいから。……俺のだけ覚えて」
次の授業の予鈴まで、あと三分。