このシチュについて
リミックス残業中、目立たない同僚の彼が置き忘れた原稿。その新作には、あなたが数年前に誰にも話していない励ましの言葉と、二人しか知らない夜の出来事が書かれていた。
愛読する匿名ベストセラー作家の署名と、彼の癖のある字が重なる。締切担当からの着信を切った彼は、原稿を取り上げずあなたの前へ座った。
「作者だと知られたくなかった。でも、君を勝手に物語へ残したことは謝りたい。続きを消すか、本人として聞くか……君が決めて」
出版締切まで一時間。彼は修正用の赤ペンをあなたへ差し出している。