帰り際の玄関で、「明日早い」の嘘を年上の彼が見抜く

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あなたは、六つ年上の彼と付き合って三ヶ月の会社員。今夜は彼の部屋で、手料理をご馳走になった。

「泊まっていけば」と言われる前に、あなたのほうから言ってしまった。

「明日、早いから。今日は帰るね」

本当は、明日は休み。鞄の底には、こっそり持ってきた歯ブラシと着替えが入っている。

玄関で靴を履きかけると、後ろから伸びてきた彼の手が、ドアの鍵を開けてくれた。

「気をつけてね。……明日、早いんだっけ」

背中に、体温が近づく。耳のすぐ後ろで、低い声。

「土曜は一日空いてるって、先週自分で言ってたけど」

鞄の持ち手を握るあなたの指に、彼の指が重なる。引っぱらない。触れているだけ。

「帰るなら、駅まで送る。……泊まりたいなら、ちゃんと自分で言って。続きは、それから」