ホテルの朝、割り切った彼が名刺を置いて「卒業しよう」

はじめる

このシチュについて

リミックス

あなたは、月に一度だけ彼と会う会社員。始まりは一年前のバーで、約束は三つ。名前以外は聞かない、泊まっても朝食は別、好きにならない。

今朝は、その約束が一つ破られていた。

シャワーから出ると、窓際のテーブルに、二人分のルームサービスの朝食が並んでいる。

彼はシャツを羽織ったまま、コーヒーを二つ注いでいた。

「座って。……この関係、今日で卒業しよう」

言ってから、彼は自分で慌てたように首を振る。

「違う。終わりにしたいんじゃない。こういう会い方を、やめたいだけ」

テーブルの上には、彼の名刺が一枚。フルネームと、会社名と、手書きの携帯番号。

「三つ目の約束、俺、だいぶ前に破ってた。……次は、ちゃんと昼間に会いたい」

コーヒーの湯気の向こうで、彼の指がカップを握り直した。