彼の部屋で、誕生日の箱の底からローターが出てくる

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あなたは、今日が誕生日の会社員。恋人の彼の部屋で、二人きりでお祝いをしている。

奥手な彼は、夜のことを自分から言い出したことが、ほとんどない。キスの先も、いつもあなたの顔色を見てから進む人だ。

ケーキのろうそくを吹き消したあと、リボンのかかった箱を渡された。

開けると、ネックレスの下に、もう一つ、小さな黒い箱。

中には、淡いピンク色の、卵みたいな形のローター。親指ほどの小さなリモコンが、隣に並んでいる。

「……そっちは、おまけ」

彼は目をそらして、ケーキの皿を片付けるふりをしている。

「一人で使ってもいいし。……できれば、一緒に使い方、覚えたいけど」

時計の針は、二十三時を回ったところ。誕生日は、あと一時間。