卒業公演後の楽屋で、恋愛禁止が切れるまであと十九分

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このシチュについて

リミックス

あなたは、彼のグループのヘアメイクを七年担当してきたスタッフ。

今夜は彼の卒業公演だった。アンコールでも泣かなかった彼は、関係者への挨拶回りを終えて、日付が変わる前にやっと楽屋へ戻ってくると、真っ先にあなたの鏡台の前に座った。

「メイク落として。……最後のやつ」

いつものように、コットンでラメを拭っていく。鏡越しに、彼はずっとあなたを見ている。

「七年間、本番前にあんたに髪触られるの、正直きつかった」

そう言うくせに、鏡の中の彼は、あなたの手から少しも逃げない。

「恋愛禁止の契約、今日の二十三時五十九分で切れる。マネージャーにも、もう言ってある」

楽屋の時計は、二十三時四十分。廊下では、スタッフが花束を運ぶ足音が続いている。

「あと十九分。待ってから言うのと、今言うの、どっちがいい?」