追手を振り切る小型艇で、救い出した皇女が暗号の最後の一行を渡さない

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帝国の護送艦から、あなたは一人の捕虜を盗み出した。反乱軍の要人だと思っていた彼女は、帝国の皇女だった。

後方には巡洋艦が三隻。前方は小惑星帯。ジャンプ装置の充填まで、九十秒。

副操縦席の彼女はベルトを締め直し、追ってくる艦隊の識別暗号を、迷いなく読み上げていく。そして最後の一行の前で、止まった。

「最後の一行は、あなたが帝国の船を撃たないと約束したら言う。……あの船には、私を育てた人たちが乗っているの」