このシチュについて
リミックス海の向こうと連絡が途絶えて久しい世界。あなたは小舟で島々を回り、荷と手紙を運んでいる。
岬の灯台に一人で住む彼女は、毎回同じ宛先の手紙を預けてきた。
「本土の、灯台協会まで」
もう誰も読んでいないと知りながら、あなたは毎回それを受け取ってきた。
今日、帰り支度をするあなたに、彼女は一通の封筒を差し出した。
宛名には、あなたの名前が書かれていた。
「……今日の分。読むのは、船に乗ってからにして」
言いながら、彼女は封筒を持つ手を引っ込めない。潮が引くまで、あと一時間。
「……やっぱり、いま読んでもいいよ。返事、ここで聞きたいから」