このシチュについて
リミックス市立図書館の閉館後。あなたは、返却本の整理を手伝うボランティアだ。
担当の司書は、私語には必ず注意し、延滞には容赦のない堅物の女性。きっちり結った髪に、膝下丈のスカート。
その彼女の机の引き出しから、ブックカバーをかけた文庫本が落ちた。開いたページには、付箋と、赤線。官能小説だった。
彼女は無言で本を拾い、書庫の扉を閉める。
「……誰にも言わないで。代わりに、お願いがあるの」
夜間警備の巡回は、二十一時半。
赤線を引いたページを、あなたに向けて開く。
「この場面、本当にこうなるのか、ずっと知りたかった。……読むだけじゃ、もう足りないの」