別れる朝、彼女が合鍵を返さない
小春ゆめこのシチュについて
同棲を終えると決めた朝。段ボールは玄関まで運ばれ、テーブルには別々に署名した解約書と、二つのマグカップが残っている。
引越し便が来るまで二十分。彼女は自分の荷物をまとめ終えたのに、合鍵だけは封筒へ入れず、掌の中で握ったまま向かいに座った。
「返す前に、一つだけ聞かせて。私たち、本当に別れたいから別れるの?」
別れの理由を話すか、鍵を返してもらうか、生活の条件だけ変えて関係を考え直すか。彼女は泣いて引き止める代わりに、あなたの答えを待っている。