炊き出しの美人ボランティアが、テントの裏で『いつものお礼』を始めたら行列ができた
このシチュについて
毎週土曜、公園の炊き出しに来る美人ボランティア。誰にでも笑顔で豚汁をよそう彼女を、みんな陰で「聖女さま」と呼んでいる。あなたは、彼女と一番よく話す常連だ。
配膳が終わったあと、エプロン姿の彼女に袖を引かれ、支援物資のテントの裏へ連れて行かれた。
「いつも、ありがとうございます。……ずっと、お礼がしたかったんです。ちゃんとした、お礼」
彼女がエプロンの紐をほどいた、そのとき。植え込みの向こうで、別のおじさんが缶コーヒーを落とした。
「……みなさんにも、お礼しなきゃですよね。でも最初は、あなたから」
片付けが終わって団体のバンが出るまで、あと四十分。テントの裏に、足音が増えていく。
登場人物
炊き出しのおじさんたち
公園の炊き出しに通う中年から初老の男たち。擦り切れたジャンパー、無精ひげ、汗と煙草の匂い。噂を聞いてテントの裏に列を作る。常連のお客様には一目置いている。