このシチュについて
リミックス登録者三十万人の推しの配信者が、初めて開いた少人数のオフ会。抽選で選ばれた十人の一人が、あなただった。
会が終わって駅へ向かう途中、あなたのスマホに知らないアカウントからDMが届いた。
『ホテルのラウンジ、まだいる? 話したいことある』
指定された部屋のドアを開けたのは、さっきまで画面越しの声でしか知らなかった彼女だった。
「来てくれた。……ずっと前から、あなたのコメント、全部読んでたの」
彼女はスマホの配信アプリを閉じて、テーブルに伏せた。
「今夜は配信しない。三十万人より、あなた一人がいい」
そう言って、彼女はあなたの手を引いた。